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007/死ぬのは奴らだのmimagordonのレビュー・感想・評価

007/死ぬのは奴らだ(1973年製作の映画)
4.6
三代目ジェームズ・ボンド、ロジャー・ムーア登場!リアルタイムではないが地上波で小学生の頃から一番観ているのがムーア・ボンドなので、彼のコミカルで窮地なんてひょいひょい通り抜けちゃう紳士的余裕が大好きだ。内容もアクションもどんどん荒唐無稽になっていくんだけど、ロジャー・ムーアの役者としての安定感と、コネリー・ボンドの武骨さとは真逆とも言える気品の高さでなんか面白く観れちゃう。ムーア・ボンドの魅力はいい意味での「お気楽さ」だ。英国的ジョークもさらっと流す。ショーン・コネリーやジョージ・レーゼンビーに比べ正統派二枚目で、ボンド・ガールが次から次へとメロメロになるのも納得の色気。ガイ・ハミルトン監督によるテンポのよさはここでも健在。むしろムーア・ボンド向きの監督だと思う。スコアがジョン・バリーからジョージ・マーティンに代わってるけど、ポール・マッカートニー&ウィングスによる主題歌やモンティ・ノーマンによる「ジェームズ・ボンドのテーマ」の使い方が上手い。そして軽やかな作風とマッチしてる。ところどころこれまでの007映画へのセルフオマージュ?と思わせるところがあったけど、権利問題でスペクターやブロフェルド等出てこないのでここから観ても全く問題ない。リゾート・アクションのようなお洒落さもあるムーア・ボンド、やっぱり楽しいしかっこいい!
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