『首』を観たので再見です。
黒澤明の『夢』みたいなことをやりたかったのかな。
現実離れした〈つながり乞食〉の二人のロードムービーでありながら、その道程ですれ違う二組の恋愛を描く。
面白いかと言われれば退屈なのだが、なんて自由なんだろう、という驚きがある。
山本耀司の衣装も素晴らしいしアートとしていい。
ただ、アートとして見るならターセムや黒澤明やタルコフスキーといった怪物がゴロゴロいるので、もっと映像美に振り切ってほしい気持ちもあった。
それでも、本当にインパクトがあり、一度観たら忘れられない映画です。
深キョンは春琴なんですね。薔薇のシーンがよかったなぁ。
あと、松原智恵子さんの演技がピュアで、涙してしまいました。
映画としては不完全さがあるけど、そういうことが問題にならない種類の作品なのかな、とも思う。