サーフ

Dolls ドールズのサーフのレビュー・感想・評価

Dolls ドールズ(2002年製作の映画)
3.6
北野映画の中でまだ見た事なかった作品。

付き合っていた女性・佐和子との関係を切り捨て社長令嬢と結婚する事となった松本は披露宴の直前に佐和子が自殺を図った事を知らされる。
披露宴をすっぽかし佐和子に付き添う松本はそのまま彼女と当てもない放浪の旅に出る事となる…と言うのが大まかなストーリー。

この作品で描かれるのはタイトルの様に片方が人形のような状態となった3組の男女の恋愛。
3組全てに共通しているのが与えられる無償の愛が「贖い」を意味しているという事。
人形のような状態に追い込んでしまった相手に対する償い。彼らが行い償いの末に待ち受ける結末はどれも「なんやかんやでみんな幸せでハッピーエンド!」とは行かず無情なもの。
でもどんな結末が待ち受けようとも彼らが与え続ける愛はピュアで美しさを感じてしまう。

深キョンとファンの物語は「春琴抄」をそのままなぞったストーリーなのはちょっと気になった。確信犯的に究極の愛を描いた「春琴抄」をストーリーに当て込んだんだと思うけど。

劇中、深キョンが歌うアイドルソングのクオリティ無駄に高いなと思ってたエンドロールで小西康陽プロデュースって知ってクオリティの高さに納得。深キョン名義で実際にリリースされた曲という事も後から知った。
サーフ

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