たかちゃん

陽気な殿様のたかちゃんのレビュー・感想・評価

陽気な殿様(1962年製作の映画)
3.7
以前に観たときは、『薄桜記』と同じ原作者と監督とは思えないほど明るいのに驚いた。
原作はまるで山手樹一郎のような能天気さ。簡単に言えば、剣難女難の物語。本作は、悪人らしい悪人が登場しない。天知茂は机龍之介のような人を斬るのが好きな病的浪人。なぜか突然現れてむやみに斬りまくるのがおかしい。その天知との決闘は、ロングのワンカットで、一瞬にして決まる。女性陣から旅の相棒まで、愛すべきキャラばかり。森一生はコメディになると『まらそん侍』、『旅籠屋騒動』などのように羽目を外すところがあるが、本作は寸止め。愛すべき明朗時代劇にしている。
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