クリーム

オルランドのクリームのレビュー・感想・評価

オルランド(1992年製作の映画)
3.8
歴史ファンタジー。作中で性別が変わるオルランドをティルダ·スウィントンが演じるのだが、彼女でなければ成り立たない程の仕上がり。ヴァージニア·ウルフの『オーランドー』を原作に、監督独自の解釈で映像化。400年もの時間を生きる主人公と共にその時代を感じる事が出来て、楽しかったです。豪華な美術品や衣装等も素敵でした。

16世紀末英国·貴公子オルランドは、彼を寵愛するエリザベス1世に永遠の若さと命を保つ使命を与えられ、その後、女王と父の死により、城や財産を相続した。 ロシアの皇女との恋や、志した詩の道への挫折で英国を離れ、大使として東洋に赴任します。その国王と親交を結び、王が死去した為、祖国に戻ったオルランドは永い眠りに着くのですが…。



ネタバレ↓



オルランドは、ショックを受けると7日間眠り続けます。1度目は失恋した後(これで不老不死になった?)、そして、人の死にショックを受け、2度目の深い眠りで、肉体が男から女へと代わった。
女性になり、社交界の華となるオルランドだが、同僚ハリー大公がオルランドの資産を没収する訴訟を起こします。そこにアメリカの冒険家シェルマディンが現れ、恋に落ちます。この時彼との子を身籠り、出産しました。
そして、1990年代になり、女児を連れ、かつて自分が暮らしていた王宮に行く。400年前、満たされない思いでいた青年は、現在、母となり満たされていた。

冒険家がビリーセインなのが、ちょっと残念だった(苦手なので…)が、不思議な時間旅行をオルランドと旅したみたいな感覚で、楽しめました。映像が豪華で美しいのも多幸感で◎。何より、ティルダの魅力溢れる素敵な作品でした。

※美しくない女王に違和感を覚えたのですが、女王を演じたのはクウェンティン·クリスプという男性で1970年代のゲイのアイコンだった方だそう。納得だし、面白い起用だと思いました。

*leylaさん、ありがとう♡
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