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遊びの時間は終らないのLODGEのレビュー・感想・評価

遊びの時間は終らない(1991年製作の映画)
5.0
TSUTAYA TVで映画観ようと思って検索してたら、全然観ようと思ってた映画がなかった。

ならばとショーケンの「傷だらけの天使」を観ようと"萩原"と入れて検索したら"萩原流行"が出てきた。

そっちじゃねーよ!!と思いつつ、一応どんなのがあるのかと見てみたらジャケットもカッコいいしモッくんがシブい!音楽は高野完!
と言う訳でたまたまディグれた1作。

めちゃくちゃ面白い!!!
90年代の浮かれて狂ってる設定最高!

クソが付くほど真面目な警官の平田。全く融通が利かず、無銭飲食した爺さんにも大量の調書を書くほどだ。

そんなある日、警察は国民のイメージがかなり悪く(80年代から裏金、検挙捏造等が横行していたらしい)それを挽回しようと、筋書き無しの銀行強盗の防犯訓練をする事になった。

その銀行強盗の犯人役に選ばれたのが平田だ。平田は架空の犯人の生い立ちまで事細かに設定し、モデルガンまで準備して完璧に武装し、綿密な計画の基、"本気の遊び"の銀行強盗犯を演じる。

警察が予測した通りに平田もすぐに逮捕されるはずだった、、、
だが、平田が1人の警官をモデルガンで撃った所から事態は一変する。

「台本と違うじゃねーか!」
「犯人に台本とかありませんよ」

そこから銀行に篭城し、警察との戦いが始まる。更にどんな手を使ってでも番組を面白くするディレクターがこれを中継した事で、更に事態は悪化。適当にオチを付けて終わらせると警察が負けた、犯人に屈したと言う事で終わらせられなくなったのだ。。。

そう。。「遊びの時間は終わらない」のだ。。。


モックンのギラつきが本当にヤバイ。警察のそれぞれの保身、責任転嫁、悪戯に煽るメディア、集団心理で狂っていく野次馬や世間を暗に批判している。
更に、「融通を利かす」と言う事に対しての揶揄。

コレを作った方は相当な捻くれ者だと思う。でも、そこがこの大々的な茶番劇に吸い込まれていった一つの魅力である事も間違いないのだ。

こう言う最高に無駄な事は大好きです。
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