Scratchy

戦争のない20日間のScratchyのレビュー・感想・評価

戦争のない20日間(1976年製作の映画)
5.0
列車が到着して出迎える者たちは数少ないが見送る人々は多い。これがすべてって気もする。終始時間を聞く描写のある限られた休暇の期間にも死が身近で咳き込む音がまぎれこむ。女と一夜を過ごした場面でも赤と白の縞の靴下の振り子時計が鳴っている。ふと目覚めた男の主観がとらえる椅子にかけられた衣服、再び目覚めたあとの女が話す母と娘をのこして去った父を奪った後妻を罵った話も素晴らしい。サンタクロースの変装をしている一部始終を子供たちが二階の窓から見ている可笑しさ、ゲルマンは子どもの演出だけ見ても楽しい。息が続く限り走って見送る三つ編みの少女と戦場に戻った後の空襲、最後の砲弾があと3発で止まったらおれは運がいい彼女の運も良くなるってシーンには涙堪えられません。ほんとどうでもいいけどずーっと布袋かと思ってたけど猿之助でした。
Scratchy

Scratchy