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召使のharuのレビュー・感想・評価

召使(1963年製作の映画)
3.5
有能すぎる召使を雇った結果。

アフリカ帰りのトニーは、新たな家にバレットという召使を雇う。トニーの婚約者スーザンはなぜかバレットが気に入らないようだが、トニーは有能な召使をクビにする気はなかった。ある日バレットが妹ヴェラを雇ってほしいと家に連れてくるが…

「ベニスに死す」ダーク・ボガード主演のサスペンス。今回の彼は、世間知らずのボンボンをたやすく飲み込んでしまう闇深いキャラクターで、後半は主人にタメ口きいて酒を注がせるスーパー召使に変身。とは言え、前半の「従順なフリ」からたまに本性漏れてまして、スーザンには最初から警戒されていました。騙されたのはトニーだけ。
ここまで濃いキャラクターだと、これまでの主人はどうなったんですかとか、いつ闇堕ちしたんですかとか、彼のこれまでの人生が気になる。しかし彼の目的は何だったんだろう。いつからこうなることを計画していたのか。わからないから怖いというのもあるかと思いますが、サスペンスとしてはっきり説明してもらっても全然オッケーなやつでした。
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