南極料理人のりょうのネタバレレビュー・内容・結末

以前に見たことあった気もするが、全く内容忘れたので鑑賞してみました。沖田修一監督作品は「さかなのこ」「横道世之介」しか観れていないですが、いずれも好きな作品だったのでこの作品もきっと…！と思っていたらやっぱり好みの作品でした。

世俗的な楽しみが排除（もしくは制限）されると、人は食事がめちゃくちゃ大事になるんだな。当然、もともと食事が人生において重要という人はたくさんいるけども。隊長がラーメン禁断症状に陥るのもわかるし、オーロラよりラーメンだし、お昼のおにぎりと豚汁のために仕事場から走って駆けつけるのもおもしろい。さすがに朝からカニはきついけども笑

南極という極地で、創意工夫による楽しみを作っていくのが楽しかった。いちごシロップみたいなので氷の上に線描いて野球やったり、ドクターのバーがどんどん本格的になったり笑

家族に蔑ろにされたり、会社で左遷されたり、恋人が離れていっちゃったりと、少しかわいそうな人たちだったけど、男同士がわちゃわちゃするのが、普通にたのしい。意味なくマイナス70度くらいでみんな裸の写真撮るとか。

個人的には本さんが好きでした。やりたいことがたまたま南極でしかできなくて、奥さんから家庭をほったらかしにしてと言われてて、でも仕事に真剣。特に主任に対しておはようは！？はと怒るシーン、好きすぎる。

あと、高良健吾の女の子に対するあの感じ（うまく言葉に表現できない！）、横道世之介を思い出す。KDDインマルサットのオペレーターに声かけるのウケました。

大事件は起きないんだけど、クスッという笑いが多くて。西村の娘の下の歯が、慣わしでは屋根の上に投げるところを、氷床のコアが埋まってた海底二千何百メートルのところに落ちていくとか。そういうクスッと笑いがこの映画全体をやさしくてほのぼのとした雰囲気にしている。

そして西村の娘、西村がオナラした後のパンチとかキックとか、あと父親を嫌がる顔がめっちゃ秀逸！と思ったら小野花梨さんでした。こんな子役の時から最高。

そして、最後の最後にうるっとさせる展開で綺麗に回収してくれました。ずるい。

たしかにテリヤキバーガーってどんなに安っちいやつでも大抵うまっってなる。