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飼育のyukaのレビュー・感想・評価

飼育(1961年製作の映画)
3.0
なんか信頼を築く描写を省いたせいで最後の1番大事な30分が台無しなんだよな。

もっともっと閉鎖感がほしい。そして危うさもほしい。私は脳内で補えるんだけどさ。

いっっちばん最初に読んで度肝抜かれたのは『我が涙〜』だけどいっちゃん最初に好きだと確信したのは『飼育』だった…。『万延〜』とかも映画に…なったら……無理か…。けんちゃんのこと日本で1番すごいと思ってる。

飼ってんの地下じゃなかったっけ。
義足修理せんし😂
あと方言がなんか思っとったんとちゃう!皆〜〜が!って言ってる??飼育ではあの方言ないんやっけ…読んだん結構前やから細かい所までは忘れちゃった。

飼育って感じじゃなくなってたな。もっと恐る恐るご飯あげるとか、地下に恐る恐る降りていくとか。そのご飯あげる行為に優越感感じるとか。そして徐々に緊張感がなくなっていくとか。あの絶妙な空気感時間の進み方が省かれててあの本の良さが…!となった。

こんなこと言ったらあかんのやろうけど愛媛(想定)の人間が本土決戦について熱く語ってるのちょっとうけちゃうんよな。

やはり大江文学は映像との相性悪いんだろうか。難しい。

大江は信仰がないから…と言いながら死後を心配もしていたのでもし何かがあってそっちに飛ばされたとしても地下世界ではなく山登りの方に渡っていくだろうしいつかやっと全部終わって頂上についてただの光になってくれる。という信仰を私は持っている。ダンテを読んでた大江の為に私も彼に祈る。

美人だからレイプされるとか女はただの穴とかなんかこれはたぶん時代が変わろうと無くならんと思うのよな。圧倒的に女は傷つけられる側になりやすいから私は男になりたかったとずっと思ってたわ。ただなんかそこは大事じゃないんよ。子供と黒人と伸びきった空気感とそのバランスが最高なのにな。
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