ヘラルドスクエア

ロジャー&ミーのヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

ロジャー&ミー(1989年製作の映画)
3.4
マイケル ムーア監督の原点にして最高傑作。

『ボウリング…』と悩みますが、まだ顔が売れていない時代に突撃取材のこちらの作品を推し。
切実さもこちらが上回っています。
痩せてるムーア監督が若くていいです。

カットアップやサンプリング、コラージュ、リミックスなど、主張の強度を高める映像手法は、この事実上のデビュー作で全て出揃っています。
ドキュメンタリーにおいて、この方法を編み出したのは天才。
ただこういう作家が突然変異で現れたわけではなく、80年代にメインストリームとなったヒップホップカルチャーと呼応し、共感したことによる産物だと思います。
時代の空気をとらえた、映画界からのひとつのアンサーです。
マイケル ムーア監督のスタイル、アティチュード、バイブスは、まさに映画界のJay-Zですね。