中国の田舎を舞台に、少女の純朴な恋心を描いた作品。
とある青年が父の訃報を受けて帰郷すると、そこには父の死を深く悲しむ母がいた。
時は遡り、若き日の父と母の出会いが追想される。
母の父に対する一途な気持ちに感動してしまった。
出会った瞬間に一目惚れしてから、年老いてまでも本当に好きで、尊敬していたことが伝わってくる。
さぞ幸せな人生だったのだろうな。
若き日の母の健気さにも心揺さぶられる。
好きな人に気持ちを伝えようと色々頑張ったり、文化大革命の激動のなかで一度疎遠になっても待ち続ける純粋さが素敵だ。
中国の美しい四季の移ろいのなかで、可憐な笑顔を浮かべるチャン・ツィイーも脳裏に焼き付いている。
良い作品だった。