マチ

グーニーズのマチのレビュー・感想・評価

グーニーズ(1985年製作の映画)
4.1
正論との「答えあわせ思考」をしなければ、映画につまった夢や魔法をたくさん受けとれるジュブナイル映画の傑作。

作り手はおそらく、純真な心を持つ観客が楽しむためなら湿気ていたはずであろうダイナマイトさえ爆発させるテンションでプロットとガジェットを組み立てたはずだ。

大人の立場から子ども時代を懐かしんだり、「少年、少女の心とはこうだ」と決めつけて共感を得ようとしたりせず、純粋にファンタジーのなかの子どもを映しているだけなのが良い。
特別ではない彼らが、哲学的な思考を会得するでもなく、子どものまま冒険を終えて家族に迎えられる。
大人の視点がまじると作り手の目線近くまで成長させられるが、それを回避するのは「さすがスピルバーグ」と思うし、80年代的だなとも思った。

そして残念なことに、金ローで数年ぶりに観たら、少しノレなくなっていたのがめちゃくちゃ寂しい。もう自分は魔法がかからない体質になってしまっていたのだ。
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