実在の無法者ジェシー・ジェイムズを描いた作品。ジェシー・ジェイムズは、多くの犯罪を犯したにもかかわらず、その悲劇的最期や筋の通った義を持っていたことなどからアメリカでは人気があるらしい。
南北戦争後、大陸横断鉄道が敷設され、強いアメリカが形成されていく過程ばかりが取り沙汰されるが、一方で農地・土地の所有者たちが安値で土地を手放さざるを得なかったというようなことは、実際にあったのだろう。
犯罪人であることは揺るがない事実なのだが、力を持つ者への反発心、弱き者への優しさなどが、彼を英雄にした根源のようだ。
当時の人々の息づかいに想いを馳せられる作品である。