しあつん

黒蜥蜴のしあつんのレビュー・感想・評価

黒蜥蜴(1962年製作の映画)
3.5
二度目の鑑賞。
恐らく初めに観たのは大学生の時だが、今回二十代後半に突入して観たところ、私の求めていた黒蜥蜴はなかった気がする。というより黒蜥蜴の何が好きだったのか分からなくなり、この物語が今の私には不要なのかもしれないとわかった。

ただ緑川夫人と明智小五郎のホテルにおけるトランプシーンは、異様に緊張感があり好きだった。

美輪明宏が黒蜥蜴を演じている深作欣二版も観返してみよう。

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(初見の感想)
不眠症の月、爬虫類の位、などとパワーワード連発。ミュージカル仕立てで話の展開も美輪明宏主演のものよりわかりやすく、説明もしてくれたがもっと歌って欲しかった…山下家具(黒蜥蜴の下僕)の男4人組が椅子を運ぶときと、黒蜥蜴に挨拶するときのステップの軽快さが好き。「暴力より知能を使います!」の真顔加減に思わず顔がニヤけた。黒蜥蜴の変装、着替えシーンまでしっかり見せていたし、男声ハスキーボイス、おばさまボイス、色情狂ボイスを巧みに操り、表情やメイクで、「本当の自分なんていないんだもの」と言わんばかりに、出せるものを全て出した京マチ子さんに終始見惚れておりました。
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