のぼせギュウマン

3人のゴーストののぼせギュウマンのレビュー・感想・評価

3人のゴースト(1988年製作の映画)
5.0
昔の作品ながら、今の時代に向けたメッセージ性のある作品だった。
主人公は、自分の思い通りにならないと気が済まない傲慢社長だ。自分の考えに反対する者がいれば、相手が正しいことを言っていても、クビにする。誰なのか知らない通行人すら、気に入らないと、暴言を吐き捨てて去っていく。
正直になれない現代社会に生きる人にとっては、彼のような人間は、自由で羨ましいと思うだろう。
しかし、メディアなどによる影響から、現代では、相手の気持ちも知らずに、「死ね」などの暴言や人を蔑んだことを軽々しく発する人間が増えてきた。

「3人のゴースト」は、そういう今の人間の持つ思いやりが腐敗しつつある日本人へのメッセージを伝えているのではないだろうか。