マイナー映画好きのジェーン

3人のゴーストのマイナー映画好きのジェーンのレビュー・感想・評価

3人のゴースト(1988年製作の映画)
5.0
ジャンルで言うと、いわゆる【改心もの】。ディケンズの『クリスマス・キャロル』を下敷きに、ビル・マーレイらしさが全開した、笑いと感動が融合した最高傑作です!✨

小さい時に父親の心ない態度に傷つき、テレビの世界に逃げ込んで、気がつけば冷たい守銭奴になってしまったフランク(ビル・マーレイ)。身勝手で思いやりがなく、クリスマスに気に入らない部下をクビにするほど冷酷な男に成り下がっていた。
そんな彼の前に、過去・現在・未来を司る3人のゴーストが現れた…👻

ビル・マーレイの魅力は、かなりの超自然現象に遭遇しても淡々と順応するコメディ性と、イヤな役を演じても必要以上にイヤミにならないところ。
序盤から観客を笑わせ、過去を覗くパートでは、ある程度フランクに共感させてしまう良さがあります💘

改心のキッカケが【自分の不幸な未来】ではなく、【自分のせいで不幸になった人々の未来】であるのも素敵なポイント。
ラストのフランクのスピーチはとても感動的で、心が温かくなりました❤️

フランクが過去に本気で愛したものの、彼の打算的な性格のために別れてしまった優しい女性クレア(カレン・アレン)に見直してもらえる展開も良かったです♪