アーシャ

末は博士か大臣かのアーシャのレビュー・感想・評価

末は博士か大臣か(1963年製作の映画)
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楽しくて大好きな映画。子供の頃見て大変感動した。

友情、夫婦愛、親子愛
師弟愛、愛に溢れた映画だ。
人間の善良さを信じて良いかと思わせられる。
あのような世界は
理想的すぎるのかもしれないが、
殺伐としたこの世にあって、
こういう作品があっても良いのではないか。今なら絶対
作られないかもしれないが。

フランキー堺が
菊池寛にそっくりというだけではなく、フランキー堺の持つ
滲み出る人間性、ユーモアセンスが光り、これ以上ない
キャスティング。
藤村志保も大変良い。
「苦労かけるね」という菊池に対し、「大丈夫、なんとかやってます」と答える妻に明治の女性の
根性と寛大さを感じる。

初めての原稿料を親友と
使いたいという気持ちを知り
その親友が号泣するシーン、
泣かされた。

良い時代だったと
思わされる珠玉作。
綺麗事ばかりだと考える向きもあろうが、このような映画がたまにはあって良いだろう。
良い気分で見終われる。
アーシャ

アーシャ