来夢

レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙/刑事グラハム 凍りついた欲望の来夢のレビュー・感想・評価

4.1
いつの間にか邦題が変わったんだね。久々に観ようとTSUTAYAで「刑事グラハム」で探してしまった。
トマス・ハリスのレクターシリーズ 1作目の映画化。「羊たちの沈黙」より前に撮られた作品で、レクター博士はアンソニー・ホプキンスではない。後に同じ原作のアンソニー・ホプキンス版「レッドドラゴン」が撮られ、そっちもなかなかの良いできで、ストーリーもほぼ同じ。なんだけれど、全然アプローチも雰囲気も違うので、かなり別物感があって、2本続けて観ても全然飽きないので観たこと無い人には両方観ることをお勧めしたいね。そして面白いですこの映画。大衆エンタメ感は少しだけ低くて詩的表現も多いので、分かりやすいのを期待しちゃうとあんまり面白く無いかもしれないけれども。
邦題の通り主人公の刑事グラハムがメインで、レクターは重要な役ではあるけれど殆ど出てこないので、そこは期待しないでね。
そのかわり、あのレクター博士をして自分と同類と言わしめたグラハム刑事の天才っぷりがなによりも魅力的で面白い。
今回は敵もいい感じの変態っぷりで、俺的には羊~のバッファロービルより好きだな。新しい「レッドドラゴン」よりも良い意味で気持ち悪い。
マイナー映画だと思うので、殆どの人が「羊たちの沈黙」を先に観てるだろうけれど(もちろん俺も)、結構「羊たちの沈黙」でやってることを既にここでやってたりもするから、こっち先に見た方が良いかもね。まぁなかなか先にこの映画にたどり着かないだろうけれども。でも実は隠れた名作なんじゃないかと思ってます。
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