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12人の優しい日本人の346のレビュー・感想・評価

12人の優しい日本人(1991年製作の映画)
4.4
大学時代に勧められて、「怒れる」のほうみてるから俺はいいやと、観なかったが、その時に観とけばよかった。
この頃の三谷幸喜はすごいな。ほんとに。
全ての展開に説得力があり、そして、それをそれ以上の説得力で逆転させる力技というかセンスというか、もう降参するよ。別に戦ってないけど。
唯一、相島が演じたキャラクターが最初に無罪に同調する意味だけが分からなかった。あれほどの悪意に満ちた感情が眠ってるなら最初に同調するのはおかしいのじゃないか?
いや、あそこで同調してしまったからこそ、眠ってる感情が起き上がったのかもしれない。それなら、その部分だけ、もう少し丁寧に描いて欲しかった。もちろん、最初は彼の正義感が目覚めたようなミスリードを誘う演出でいい。あとで腑に落ちるような。その眼差しさえ描いてくれたら、もっと良かった。

でも、ほんと面白かったし、もいちど観たいな。
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