佐藤克巳

路上の霊魂の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

路上の霊魂(1921年製作の映画)
4.5
小山内薫総指揮、村田実監督作品として貴重な文化財であり、日本映画の黎明を告げた歴史的傑作だ。初見は京橋フィルムセンターで、生前の牛原虚彦氏の解説を受けながらの懐かしい学生時代の思い出の一つ。また、作品内容からイントレランス」の影響下にある事は疑い無いが、「霊魂の不滅」と同等の作品水準に達しているし、人生の別れ道、不条理な世だが、初頭、別荘令嬢英百合子が空気銃で執事の帽子を吹き飛ばす無邪気な悪戯っ子を演じ、メアリー・ピックフォードを彷彿とさせる爽やかさが素晴らしい。
佐藤克巳

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