やーすけ

ストーカーのやーすけのレビュー・感想・評価

ストーカー(1979年製作の映画)
4.0
宗教の不在に対する深い憂いを示した。ストーカーは昔の人のような純朴さで部屋の存在を信じる。けれど作家や科学者はそれを疑う。科学は宗教の神秘性にメスを入れ、産業革命に始まり社会のありようをも変えた。音楽と共に芸術の最も純粋な形をなす文学も当然、それに続いた。今や科学の力は世界を覆い、資本のもとで飼い慣らされた芸術は一部で不要論が出る始末である。冒頭で学者のいう「世界をつまらなくしたのは科学」という言葉は、アーティストに限らない現代に生きる全ての人の前にジレンマとして横たわっている。
やーすけ

やーすけ