期待ほどでは無いがおもろい。まさかの政治サスペンス＆銛映画だが究極のアホ女が場をかき乱す。カラーにもかかわらずジョン・オルトンの陰影バッキバキの画面がやべ〜。
この時期のRKO,役者がだいぶ微妙なのか特にアーレン・ダールが大根。

画面奥行の使い方は凄かったですね。

出てくる男すべて食うぜ！なエロ妹が出てる場面はすべて面白い。撮影はジョン・オルトン（カラーなのに影がすごい！）。ラストで銃を持って後退しつつ追い詰められるのだけれど後ろの方でピント合ってないのにふざけ回って多動症的に画面を動き回る妹がすごい。いかにシネスコを活かすか→寝転がる。いちいち「話は聞かせてもらったわよ！」で登場するのもなんだか面白い。平然と映画内でTVの重要性が指摘されていて50年代後半の映画であることを感じる。女二人の愛憎入り混じった三角関係といいアルドリッチっぽさも。

• #Bノワール

逮捕命令での控えめな撮影は何だったのかと思わせるほどのジョン•アルトン。脅迫者の影、テッド•デ•コルシアの影。アーレン•ダールのライター炙りや銛、姉が絶体絶命になってる際のニーソ投げ。テッド•デ•コルシアは殴り殺した男を窓から投げる異常な暴力性を持ち、それに呼応するかのように尋常じゃない陰影に包まれる。銛で刺し、追加で銃撃をするカッコ良さ。コルシアはそこから化け物になる。ジョン•ペインはあんまり。海辺の家、そのでたらめな色彩と決着のための居間。札束と足。タイプライターで知らされるテッド•デ•コルシアの到着。転がりながらの銃撃戦。