たけしの興味の対象が何にあって、何にないのかがよくわかる。
序盤、刀を用いたアクションの見せ方はかなりチープな印象。B級映画的ルックの作品じゃないのに、CG感満載だったり、出血がブラッドオレンジジュースが溢れ出るようだったり。
シナリオにしても単純明快。たけしも浅野忠信も、漫画の登場人物のようなキャラ設定。
他方、「菊次郎の夏」あたりからのタップダンスへの偏愛が前景化。アート的なものとして映し出すよりは、単に好きなものを映像に残したように見える。
クライマックス、わざわざ「今日はお祭りだ」なんて言わせて、みんなで正面向いてタップしだすのなんて、異様だけど、そうまでして撮ったってところが面白い。
ただ、そこでも姉弟の幼き頃の姿を映したり、最初に流れてから2分後とかに同じ映像をフラッシュバックさせたりとか、所々どうかと思うところはある。。