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『座頭市』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.8
 ある宿場町の枯れた草むらで盲目の按摩・座頭の市(ビートたけし)が石の上に腰掛け、休憩していた。そこに現れたやくざの一群。頭(六平直政)の命令で、子供に刀を奪わせた男は、市を前にほくそ笑む。しかし次の瞬間、意気揚々と立ち上がる市の前に無残な光景が拡がる。「居合の達人」である市は野菜売りのおうめ(大楠道代)と知り合い、彼女の家に匿われる。農村の宿場町では、銀蔵(岸部一徳)一家が扇屋と結託し、悪事を働いていた。銀蔵一家になってからというもの、おうめたちは毎月のショバ代を毎日にされ、生活が困窮していた。一方その頃、寂れた宿場町に市同様に、服部源之助(浅野忠信)と病身の妻おしの(夏川結衣)がやって来る。おしのは肺結核で咳が止まらず、生活が困窮した夫婦におしのは「用心棒の仕事だけは辞めて下さい」と懇願するが、源之助は妻の薬代を稼ぐ為に銀蔵一家の用心棒となる。源之助と市の初遭遇場面は、『その男、凶暴につき』における刑事・我妻諒介(ビートたけし)と殺し屋・清弘(白竜)の出会いを彷彿とさせる。名うてのアウトローたちは、雇われた先で偶然、自分のライバルになるだろう男たちと直感的に視線を交える。市は宿場町の辺境にあるおうめの家に世話になっているが、夜な夜な出掛ける博打場でおうめの甥の新吉(ガダルカナル・タカ)と出会う。

 現在までの北野武唯一の時代劇は、勝新太郎×子母澤寛の『座頭市』の現代的なリメイクに他ならない。これまでにも北野氏は95年の『みんな〜やってるか!』でダンカンに、『菊次郎の夏』においては自らが憧れの勝新太郎にオマージュを捧げて来た。原作のキャラクターの良い部分は踏襲しながらも、金髪でかつらも被らない市という主人公を演じるのはビートたけしであり、この宿場町に現れた3人の流れ者を主軸に置きながら、銀蔵一家と船八一家との縄張り争いを描く時代劇の構図は、現代のヤクザ映画と同工異曲の様相を呈す。真剣の勝負のトラウマを抱える源之助は、この宿場町に宿命のライバルを追って駆けつけるが、彼の技量は最大のライバル山路伊三郎(國本鐘建)を遥かに凌駕する技量に達していた。北野武のこれまでのフィルモグラフィに呼応するかのように、服部源之助とおしのの夫婦は徹底して寡黙で、夫婦としての会話もない。宿場町で悪となるのは、銀蔵一家と扇屋だが、勧善懲悪のシナリオはこの街の状況に座頭の市を劇薬として送り込む。ステレオタイプなジャンル映画でありながら、その演出には軍団を起用し、当たり前の物語を中和しようとした北野氏の苦労が滲む。決して達者ではないガダルカナル・タカの素のような妙に素晴らしい存在感。「ジャンル映画」に奉仕しながらも、海外での評価への程よいクライマックスの目配せが心地良い。
最強。

北野武監督×エンタテイメント❗️

2021年は

迷ったら目を閉じて

座頭市のように

バッサリと

揺らぎを断ち切ろうと思う。

座頭市扮するたけしがいい!

高速殺陣のバサッ!バサッ!っていうスピーディーな切れ味がたまらない。

前半静かに進むがクライマックスの斬りまくりからの着物タップダンスの爽快感✨

簡潔の美学。

たけしのエンタメ精神と美学が詰まった映画で好きだ。
映画としての評価に比して、興行的には振るわないことの多い北野映画の中で、最もヒットしたのが本作だ。

最初から大衆受けを狙ってか、いつもの北野映画に見られる〝省略の美学〟を封印して分かりやすいエンタメ作品に徹している。

北野映画として初めての時代劇、しかも演じるのは、日本人なら誰もが知る「座頭市」。座頭市といえば、言わずもがなの勝新太郎である。

勝新が放つその強烈なオーラから、誰が演じても役不足となるこの役を、自ら手を上げ演じられるのは、考えてみればこの人以外にいないであろう。

絶対悪としてのヤクザ組織を、たけし扮する座頭市がバッタバッタと斬りまくる〝勧善懲悪〟を話の軸とし、緊張と緩和による笑い、盲目をイジったブラックな笑い、ガダルカナル・タカが担うコントとしての団体芸などで笑わせる。

目くらの按摩という設定は、そのままだが、映画のテイストは、黒澤明のいくつかの時代劇を彷彿させる。

ヤクザが牛耳る宿場町に3組の旅人が同時に訪れる。浅野忠信演じる腕の立つ浪人とその妻、親の仇を探す旅芸者の姉妹、そしてたけし演じる金髪の座頭市である。

浪人は病気の妻を養うためにヤクザの用心棒となり、姉妹は市と同じ家に世話になりながら、敵討ちの経緯を語る。やがて彼らの運命の糸が絡み合い…。

見どころは何と言ってもオリジナルの座頭市を彷彿させる見事な殺陣だ。たけしも浅野もスピード感溢れる居合い抜きでチャンバラ映画としての娯楽性を十分に楽しませてくれる。

また、脇役に岸部一徳、石倉三郎、柄本明、國本鍾建、津田寛治などの芸達者を揃えて犯罪サスペンスとしての面白さも見せてくれる。

更に言えば、映画の中のお座敷芸として歌や踊りだけでなく、一人芝居やコマ回しの芸人を登場させるのも、いかにも芸人監督のたけしらしい。

ラストの大団円のタップダンスは、賛否両論あると思うが、タップが芸人ビートたけしのエンターテイメントとしての原点であることを重ねると、大いに納得できるものである。

「座頭市」という日本映画の大看板の中に、監督北野武が芸人時代から培ってきたアクション・笑い・踊り(タップ)を詰め込んだ老若男女が楽しめる〝大衆娯楽時代劇〟である😊



〈余談ですが〉
先日、北野武監督が日本外国特派員協会 記者会見に登壇した。その中で、新作映画「首」への質問などと共に、ジャニーズ問題についての質問に答える場面があったのをご覧になった方も多いだろう。

改めて本作を見てみると、この映画の中にもハッキリと〝少年性愛〟についての描写が描かれている。

早乙女太一が演じた10代前半の子供に金持ちの男が女物の着物を着せて、化粧を施し体を弄るシーンが映し出される。少年は姉と共に生きて行くために、甘んじてそれを受け入れざるを得ない。

やがて少年は自ら化粧をして男に言い寄り〝おじちゃん、あたしのこと買ってくんない〟と体を売るようになる。

しばらくして戻ってきた少年は、手に握り締めたお金を姉に差し出すと姉は泣きながら弟を抱きしめるのだ。

旅芸者姉妹の過去を振り返る僅かなシーンなので忘れている方もいるかもしれないが、今あらためて見直すと弱い立場の子供を下衆な大人が快楽の道具として弄んでいるこの描写を、あの問題と重ねてしまい複雑な思いで見返した。

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