健一

1900年の健一のレビュー・感想・評価

1900年(1976年製作の映画)
5.0
1976年 🇮🇹🇫🇷🇩🇪映画

観る勇気があるか!覚悟はいいか!
圧倒的な映像美、壮大な音楽、激動の時代を生きた3人の男女。
圧巻の5時間16分!

1901年。同じ日に生まれたアルフレードとオルモ。
大地主の息子と小作人の息子という立場の違いはあったが 二人は仲良く育っていった。
やがて 成長したオルモは搾取される農村社会を救うべく立ち上がり地主となったアルフレードと対決することになる・・・

大農地主と小作人という立場の違いを越えた二人の男の友情と確執を通して20世紀前半のイタリアを見据えたベルトルッチ監督の軍神の超大作。

鑑賞前にあらすじを読んだ時 てっきりデ・ニーロが小作人で ドパルデューが地主だと思っていた。
この概念を軽く覆す主演二人の名演。そしてベルトルッチの演出力!アッパレです。

初めて鑑賞したのは20年以上前。
3夜に分けて深夜にTV放送されていたのを見た。
その壮大さに打ちのめされたのを今でも鮮明に覚えている。
だが、吹替での放映だったので いつか字幕でノーカット版を観ようと心に決めた!

でも結構10年も月日は流れてしまい 2度目の鑑賞は2011年頃。VHSにて鑑賞。
なんと上、中、下巻の3本組❗️
2本組のVHSの映画は良く観ていたが 3本組のVHSなんて この作品ぐらいしか知らない。
(ゴッドファーザー1 & 2を時系列に並べた完全版の3本組はあったが。)
今回 満を持してブルーレイにて鑑賞。
色褪せない。もう何度観ても素晴らしい!

ロバート・デ・ニーロ、ジェラール・ドパルデュー、ドミニク・サンダの3人の熱演も凄いが、どうしてもドナルド・サザーランドに目がいってしまう。
もうイヤな奴! あの毛 超引っこ抜きたくなる といつも思う。

ベルトルッチといえば「ラストエンペラー」を思い浮かべる人が一番多いと思うが、通の方はやっぱりこっち (本作) ですよね。


ちなみに
1901年の同じ日に生まれた二人の男の物語なのに 何故タイトルが「1900年」? といつも思っていた。

調べたら原題の Novecento は「1900年代」とか「20世紀」という意味らしい。
つまり 間違えてタイトルを付けてしまったみたいです。

え〜〜〜〜〜〜〜っ! 😱
健一

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