スパイという仕事をしている割りには冴えなくて、そこら辺にいるおっさんと代わり映えしない容貌や主人公とは思えない陰険さは『必殺』シリーズの藤田まことと共通するものを感じる。本国イギリスでパーマーシリーズが人気があるのもそうした普通の人が裏稼業をやっているという二面性のギャップに魅力があるからなのだろうか。
一作目はレンタルされていないので二作目から見たが、こんなに地味でいいのかと思うくらい諜報合戦が淡々と進行していくのに驚かされるがそうした腹の探りあいは嫌いではないので楽しく見れた。でも人物の関係性が複雑すぎて今一つ弾けていないようなところが惜しいかも。
あと「俺はなにがあっても生き延びるぜ」と言わんばかりにしぶとく立ち回るマイケル・ケインは大人として憧れる。