レン･デイトン原作の「ハリー･パーマー」シリーズ第二弾。冷戦時代のベルリンを舞台にした東側要人の亡命作戦にシオニストが絡んでくるバリバリのスパイサスペンス。パーマーもマイケル･ケインも出世したためか、ダメ男感が薄らぎ、眼鏡スーツ男子としてのイケメン度が前作より五割増しになっている。ケインのあの冷たい目付きはこの頃に既に完成されていたんだな。ベージュのステンカラーコートが印象的で、終盤にキーアイテムとして効いてくる。監督が007シリーズのガイ･ハミルトンになり、前作よりこなれたスパイ映画になっている。音楽が普通っぽくなったのがイマイチ。邦題がカッコ悪いし、内容にそぐわないので原題に変更して欲しい。
2017.7.8 DVD(字幕)
