むっしゅたいやき

天使のむっしゅたいやきのレビュー・感想・評価

天使(1982年製作の映画)
4.5
光の芸術家、パトリック・ボカノウスキィ。
知性では無く、感性で観るべき作品である。

本作は三部構成となっている。
一部は天使の峻厳さ、慈愛と忍辱、道化と云った特徴を。
二部ではそれ定義付けよう、神の国を覗こうとする人々をシニカルに。
三部では神の国希求の道程を、各々ストップモーションや逆再生、影絵等、様々な編集技法を駆使して表現している。

正直、本作に関してはレビューのしようも無い。
ストーリーも無い為、数多存在するメタファーを探りつつボカノウスキィの圧倒的な美に耽溺し、光と影の中に神性を感得するより他も無い。
好みの別れる作品であろうが、私には忘れられない素晴らしい映像体験であった。
森閑とした深夜、独りで観たい作品である。
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