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17才 旅立ちのふたりのNSのレビュー・感想・評価

17才 旅立ちのふたり(2003年製作の映画)
3.5
昭和のプログラムピクチャー的な青春映画の佳作。

物語は、じつに良心的で誠実ではあってもそれ以上にはなんということもない平凡な人物達による人情噺だが、それを、感情が如何様に人物を動かすのか、人物の具体的なアクションやセリフの間合い、はたまた画面の何気ない構図の按配やロケーションの選択、敢えての段取りを踏んだ場面の設定などで、演者の演技の巧拙に依らずに、つまりは映像的な演出としてしたたかに見せ切ってしまう。
こういう映画に接すると、まるで劇中の人物の感情の動き、そのドラマが、自分自身の中に生理的に生じている様な、そんな感触になる。それは言わば、想起のありようが心理的でなく生理的になるということ。

主演の二人の描き分けも的確。(確かに“パンツ見たくなる様なお姉ちゃん”だ。)
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