社長

レネットとミラベル/四つの冒険の社長のレビュー・感想・評価

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第一話、木の下にしつらえたティーテーブルや、夜の納屋を捉えたロングショットの少し唐突な編集のリズムからセンスオブワンダーが漂う。
農家を訪れた後2人が歩く道中、風に煽られた草むらのざわめきにも、不穏さとも言いきれない不思議な予感が満ちる。
都会の子と田舎の子がそれぞれの文化に触発されていくときめきの尊さ。
「青い時間」の間の息を呑むような沈黙、鳴き始める朝の鳥たち、この時間を我々も共有しているからこそ、2人の抱擁を心から祝福したい。
第一話が頭ひとつ抜けてはいるものの、他の三話もそれぞれに魅力的で、おぼこい感じのレネットと涼しげなミラベルの顔つきのコントラストがかなり活きている。
二話のレネットの長台詞、三話のミラベルの視線のサスペンス、四話のチームワーク、、
これまで見たロメール作品では三本指に入るくらい好き。
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