松井の天井直撃ホームラン

ライド、ライズ、ロウアーの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

ライド、ライズ、ロウアー(2010年製作の映画)
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下の方に当時の来日コンサートの様子を書いた文章を貼っておきます。

コンサート自体は☆☆☆☆☆

後に発売された映像は☆☆☆★★になります。

今年公開された『アメリカン・ユートピア』に於けるパフォーマンスの重要なルーツはこの作品に在ります。
当日のライブは盛り上がったものの。この日に加えてその前に来日したライブは共に、渋谷の小さなライブハウス。
少なくとも、アメリカを含め世界的には5000席オーバーのキャパを満員にさせる程のスターだけに。以来、来日してのライブ(お忍びでは数回来日しているが)を行わないのは、当時の主催者側の扱いに、本人としては決して満足していないからではないか?と感じています。


※ 2009年のライブ帰り、興奮冷めやまぬ内に急いで書きなぐり。当時、某サイトに投稿した文章。

2009年1月27日

ピーター・バラカンよりも速いステージ評

David Byrne 渋谷(原宿)AX

7年振りの日本公演。
前回は(渋谷の)クラブクアトロのステージ上に美人のストリングスを多く配置。
しかしステージが狭すぎた。
個人的にはかなり完成度の高いステージだったと思うが、今回はより広い渋谷AX。
事前にYouTube等のネット情報を通して女2人、男1人のダンサーとコーラスの計6人がステージ上を所狭しと動き回るのを知っていたので、前回とのステージパフォーマンスがガラッと変わった違和感を感じずに楽しめた。

とにかく前回のステージと大きく変わったと言えるのは、ダンサーが加わって事もあるけれど、バーン自身の歌唱力が飛躍的に向上している事。
最近のステージを精力的にこなしている証拠でしょうね。3曲目の♬ One Fine Day 等はその最たる証拠で、声が伸びる伸びる。

最新アルバムを中心にしたセットリストは事前に承知していて、後半はトーキングヘッズ時代のヒット曲のオンパレードで盛り上がる…との評判だった。
でも何だか凄く地味じゃないかな?と思っていた。

「大丈夫か?」

…そんな心配は杞憂に終わった。
もう後半の畳み掛けは完璧じゃないですか。
1曲毎にどんどん盛り上がる、盛り上がる!

客層は予想通り高め。30〜50代が中心。10代はほぼ皆無。
それだけにみんな暖かい。昔を懐かしむ雰囲気に溢れていた。
そんな雰囲気は、主役であるバーンの影響もある。
最新アルバムから中心にセレクトされる演奏自体が、最新でありながらもどこか懐かしい曲調で。聴き込む毎に良さが滲み出て来る。

決して会場内満員とは言えなかったが、そんな懐かしさと暖かさは♬ I Feel My Stuff や♬ Poor Boy と言った、取っつきにくいマニアックな曲でさえも会場内を包み込んでいた。

そして何よりも盛り上がっていたのは、観る前はバーンと「果たして合うのか?」と思えたダンサー3人のステージパフォーマンス。
これがまた意外にも、バーンの皮肉たっぷりな持ち味と絶妙に融合していた。
ビックリする様なダンスじゃない。寧ろ「何だこれ?」的なダンスなのに、横に居るバーンの変わらないユーモアなステージパフォーマンスと相まって、幸福な時間が過ぎて行く。

やはり観客の反応はトーキングヘッズ時代のヒット曲には敏感に反応していた。でも最終アルバムの曲との違和感が無かったのは、楽しいステージパフォーマンスの賜物と言えると思う。

アンコールは合計3度。
圧巻は『ストップ・メイキング・センス』の時には《Why Big Suit》だったのだけど、今回は「何故それを着ける?(爆)

※ 翌日1月28日のステージで1番変わった事、それは、、、
昨日は2人の女の子ダンサーの衣装は、それぞれホットパンツとミニスカートだったのが、今日は2人共にホットパンツでした(^^)

いや〜、めちゃくちゃ楽しかったです。
次は何年先かな〜(泣)