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タクシードライバーのhoshのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.6
ジョーカーの参照元ということで鑑賞。

あらすじや前評判から想像していた、クレイジーさやルサンチマン映画という側面はそこまで自分には刺さらなかった。
トラヴィスは行き過ぎただけであり、人間誰しも持っている孤独や破壊衝動にどこまでも素直だっただけに思える。

実際、何十年も後に本作を見ている自分の中にトラヴィスの人をマウンティングしたり上手くコミュニケーション出来ない感覚を見るからだ。むしろ、行く所まで行くのが羨ましく思えた。自分ならもっと内省的に溜め込んでしまう気がする。

個人的に本作は、この間鑑賞したワンハリやブレードランナーと並ぶ、夜の街並みを堪能する箱庭映画として楽しんだ。
フレンチ・コネクションもそうだったがこの時代の治安の悪い都市ってどうしてこんなに魅力的に映るのだろう。

深く刺さることはなかったけれどこのうら寂しさを感じる、帰ってきたくなる感覚は唯一無二。どハマりでは無いけれどまた見返すかも。
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