Noo

タクシードライバーのNooのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.3
見ました。
共感はできず。
自分はコミュ上手でもないし、社会の勝ち組でも無いので、彼の孤独さやままならなさにもっと彼に共感しても良いような気がしたのですが、なぜか共感できませんでした。
なぜかと考えたところ、彼は後悔することが無かったからです。
初デートであんなやらかしをしたら、私だったら布団に潜ってうめき声をあげ、相手に二度と顔を合わせることはできません。
しかし彼はあろうことか、相手を詰り、罵ったのです。
この反省の無さ、後悔の無さ、他者への攻撃性の高さ。
私は自殺推奨者では無いですが、彼は一度も自殺を考える事は無いように見えました。
拳銃を自らに突きつけるでもなく、ドラッグを自棄になってあおるでも無く。
どうして彼の攻撃性は自らに向かないんでしょうか。

彼は敗戦から戻り、PTSDを患っていると他の方の感想で見ましたが、戦争の影響で他者への異常な攻撃性が高まっているのでしょうか。わかりません。
戦争の前と後で彼の性格を比較できる要因が無いので。

ジョーカーも苦手だったのですが、その理由がこれを見て何となく掴めたような気がします。
確かに悲劇はあるかもしれないけれど、それがどうして他者への圧倒的な攻撃に変換されるのか、その急激すぎる展開についていけないと思うからでした。

彼がもっとくよくよする人だったら、もっと共感はできたろうなと思います。
名作にはならなかったろうけど。

あと、ジョーカー見てからだったので、最後のシーンは彼の妄想かと思って見てました。
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