林檎

タクシードライバーの林檎のレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
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JOKERの次に鑑賞すべきはコレ!の薦めをうけて鑑賞。
四半世紀近く前の映画とは思えない作品。
印象的なのは随所に流れるムーディで優しいサックスのメロディ、作品の世界観を決める最も大切な要素を成していた。

NYCが怖いところだといわれた時代、タクシーの車窓は暗い闇の中でネオンがいやらしく奇麗に光っている。
正直トラヴィスが不眠症の覚醒状態から徐々に落ちぶれながらも髪型を変え覚悟を決めたとき演説会場にどんな心持ちで行ったのかわからなかった。
悪を簡単には変えれないと発した大きな力への反発?それを失敗したから根っこに蔓る闇を成敗?という流れなのか…時代背景を把握していないと繋がらない点が多く悔しい。。
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考察を読んで。

ベトナム戦争による政治への疑心が色濃く描かれた作品。
海兵は特に優れた兵だったはずが帰還すれば役立たずへ。
戦地の傷も癒えぬまま対人関係はうまくいかず孤独に取り憑かれ、自分の正義とはなにか。それは武力行使であっていいのか。
あっけらかんとヒーローにするメディアの滑稽さもあり当時の情勢を感じるための観るべき作品。
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