Saiga

タクシードライバーのSaigaのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.7
70年代の名作と言われている映画です。
ベトナム戦争を経験したトラヴィスは、タクシードライバーとして鬱々とした日々を過ごしています。彼は人が溢れているニューヨークで、彼女もできず、孤独の中で苦しんでいます。その生活の中でも、弱者を助けたいといった正義感は持っており、汚いハーレムという地域に対して歪んだ怒りを抱えています。彼の歪んだ正義・怒りはどこに向かっていくのでしょうか?いたって普通のトラヴィスは、徐々に変わっていくのです。自分は正義をなさなくてはいけないんだ、世間に認めらなくてはいけないのだ、そういった思想に徐々に囚われていくというストーリーです。

この映画を見た時に、「ジョーカー」という映画です。ジョーカーの方が後にできている映画ですので、タクシードライバーに対してエクスパイアされていると思います。孤独で視野が狭くなっている人が徐々に歪んだ思想に囚われていく過程を丁寧に表現している映画だと思いました。
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