jam

タクシードライバーのjamのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.2
ここんとこ完全に落ち込んでる
実はここから飛び出して
何かをやりたいと思ってる
でもよくわからないんだ

トラビスの孤独、かすかな焦燥

ベトナム戦争から帰還した元兵隊の彼は
不眠に悩まされ、夜の街を彷徨う如く
タクシードライバーとなる

およそ身の程知らずな
ベッツィへの思慕が叶わず

彼の心の渇きを癒すのは…

"人間のクズどもを洗い流す"雨のように
彼が救おうとしたのは年若い娼婦アイリス


狂気と正気の危ういバランスが
少しずつ崩れていくさまを
デ・ニーロの静かな演技から感じ取り

境遇など、何ひとつ同じものなどないのに
胸が苦しくて

生きる目的、意味
寄る辺のないものの傷み


クリス・クリストファーソンの曲を
トラビスは聴くことが出来たのだろうか…
jam

jam