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タクシードライバーのniのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.0
映画館で上映しているのを発見したので、観てきました…!大好きなジョディフォスターを、映画館の大きなスクリーンで遂にみれて幸せでした😍それとフィルム上映だったので、フィルムの独特な味わいを感じられて、さらに極音上映で、本当に貴重な体験が出来ました。。高校生のうちにこんな体験が出来たのは自分でも誇りに思います😂

当時のニューヨークが本当に汚くて、治安の悪さが画面を通して伝わってくるほどなのに、オシャレなものとはかけ離れているはずなのに、なぜかオシャレに見えてしまうのがこの映画の不思議なところ。音楽が良いからかな。この映画のテーマソング(?)のサックスの音楽が初めて観た時から好きでした。でもどこかに孤独を感じさせる、まるでトラビスそのもののような気がします。

ちょうど1年ほど前にこの映画をみた時はさっぱり分からなかったのですが、1年を経てみると、分かることが少しは多くなった気がしますが、まだまだ理解出来ていないのが自分でも分かってなんだか悔しい。


(※ネタバレあり)

この映画を、恐ろしい映画であるなと感じました。人間の奥底に眠っている狂気を全て引き出してしまったような、そんな映画。
トラビスという人間の行動を、何故こんなことをしてしまうの?と思ってしまったけれど、彼には気を遣う相手というものすらいないから何でもしてしまうという記事を見つけて、衝撃を受けました。人間にとって1番恐ろしいものとは、孤独かもしれません。
そして、彼がヒーローとして物語が終わるのも恐ろしいところ。彼がアイリスを救った(?)前にやらうとしていたことは、大統領の暗殺。もしボディガードに見つかっていなかったら、きっと大統領を殺していて、罪に問われていただろう。しかし、大統領の暗殺は上手くいかず、他の殺人をした結果、ヒーローになってしまった。こう見ると、悪と正義とは表裏一体なものなのではないか? ただこの彼がヒーローとして終わる結末は、ジョーカーでもあったけど、本人の妄想かもしれない、難しい…
そしてこれはなんだか、当時のアメリカに似ているのかもしれない。ベトナム戦争で、国のために、つまり正義のためにと思って戦った兵士たちが、いざ戦争が終わり、帰国すると、仕事もなく、冷たい扱いを受ける。正義と悪の違いの曖昧さが描かれているようにも感じた

それにしてもこの話を12歳?で理解してあの演技をしたジョディフォスターは天才すぎるでしょ、、、

(1回目:2020/8/19)
2回目 2020/7/23 映画館 シネマツー 極音上映
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