Gierck

リリオムのGierckのレビュー・感想・評価

リリオム(1934年製作の映画)
4.6
フリッツ・ラング監督、ルドルフ・マテ撮影。
ラングがフランス亡命中に撮った作品であるが、主演にシャルル・ポワイエ、撮影にルドルフ・マテを迎えたところを見ると、ラングがすでにヨーロッパでもかなりの名声を手に入れていたことがわかる。
回転木馬の女主人とリリオム、あるいは警察署や死後の世界でのリリオムの会話など、良きせぬ方向へと転がっていく会話劇は、この頃から始まっている。
警察官など役人が登場すると、ラングの映像はさらに魅力を増しており、リリオムの死の間際の警官の囁き声などは、その後のゴダールへも引用されている。
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