岡田

リリオムの岡田のレビュー・感想・評価

リリオム(1934年製作の映画)
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よかった。以降作にくらべてショットの継続時間が長く、切り返しでは人物がカメラを正面に見据えたショットが基調となっており、少し面食らった。濱口のように正面の顔と顔が向き合う編集にはなっておらず「視線の一致」からは外れていたが、やはり観客を見据えてくるような顔面には威力がある。
これまで見た作品の中では最も登場人物に人間味、奥行きがあるよう感じた。ラング的な人物はいつも使命・目的・自己防衛に駆られて人間的に振る舞う余白をほとんど持ち得ない(そしてそれが魅力である)。

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岡田

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