文豪トルストイ晩年の夫婦愛の物語
芸のためなら女房も泣かす♩
泣いた女房はぶち切れる
夫婦げんかは犬も食わぬ
他人は口をはさむな
トルストイも、人間だから、多くの著作を完結させるためには、日々、創造的衝動に突き動かされ、小さなプロットの集積から大きなプロットまで構築し手書きで仕上げ続けたわけだから、反動で、正に芸のためなら女房も泣かす、奥さんをたくさん困らせるようなこともあっただろう。
ましてや、平和運動まで活動を広げ、大きなお金も動くから、利権が生まれ、様々な人達が、家族に群がったに違いない。
そんなトルストイと妻のソフィアの晩年を描いた本作は、喜びも悲しみも分かち合った夫婦の味わい深さが、演者のしわまみれの顔によく表れていた。
小説世界と社会運動に理想を求めて精力的に活躍するトルストイは、最大の利権である印税を守ろうとする妻、それに群がる人達との間に挟まれ、苦しくなったのだろう。
お気の毒だなあ、、、トルストイ
学生の頃に基礎法学の先生に勧められた『復活』をもう一度読みたくなった。