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セットアップのoden8のレビュー・感想・評価

セットアップ(2011年製作の映画)
3.1
"ヤツらの神様とは違うが。信じて、祈ってる。毎晩だ。心の広い神様が要る。お前は大丈夫だ。心配するな。"
by ビグズ

"車庫の車にもガソリン入れる。お前も聞いてたろ。銃に触るなって。アホが聞かねぇからっ!"
by ヤクの売人

"通常、現代人の頭骨内の容量は1200ccだ。ネアンデルタール人の平均的な容量は1800cc。すごいことだろ?我々が原始人と呼ぶ彼らは、今生きてる誰より27%も脳ミソがデカい。"
by 食肉業者

"新聞の発行をやめて、携帯電話で見ろって流れらしい。朝食時に携帯を見たいか?少なくとも文化的じゃない。" "変わったのは道具だけ。"
by ギャングのボス ビグズ

"お前の友達はビグズを引き入れた。情け容赦のない、血も涙もない男だ。怒らせたら、原形を留めずに死ぬ。"
by マフィア ジョンR

犯罪に明け暮れている若者が、自分の生き方について考えるクライムサスペンスかな??
犯罪者にだって、犯罪者なりのいっちょ前にポリシーがある。サニーにとっては、それが友情だった。彼だって、好きで犯罪に手を染めていた訳ではなさそうなのね。小さい頃は神父になりたかったそうだし…。それでも、一度でも手を汚してしまえば。生き方の選択肢が狭まるのは至極当然のお話で。どんなに綺麗事を並べようが、自分が犯した罪を背負って生きなければならい。
その罪の重さを少しでも軽くしたいなんて…都合が良過ぎるというものだよね。

だけど。彼もまた一人の人間として、強く生きていかなければならいの。
例え、綺麗に生きていくことが困難であったとしても。それを完全に諦められる程、人間は清らかで潔く強い生き物ではないよね。だから、ちょっとでも弱い心を奮たたせる為の"赦し"を神に強請るのかもしれない。

個性豊かな犯罪者とサニーが関わることで、"なりたかった自分"に気付き始める物語。ストーリーは、めっちゃ淡白な表現の羅列ではあるものの。個々のキャラクターの台詞が、それぞれの生き様を物語ってそうな雰囲気を滲ませてくれているのね。クオリティは別として、僕は好きなタイプの作品だったよね。

小さい頃はアンタの代弁者に憧れた
だけど 今のオレは汚れちまってる
オレにアンタと話す資格は
まだ あるのかい
今はネックレスだけがアンタとの繋がり
アンタはオレの生きる支えになりえるかい
なぁ 神さんよ

"本気で信じてる?善も悪も、神が創ったと。"
by サニー

"若いヤツは人生、駆け抜けようとする。倒れては何度も立ち上がってな。人生は短い。俺の年になると分かる。年を取り、死が近づくと。落ち着いて過ごしたくなる。急ぐなよ。"
by ビグズ

Cast(役者·キャラ) 3.5
Story(物語) 3
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 3
Acoustic (音) 2.5
24-34
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