2024年7本目
Film musical français
『シェルブールの雨傘』のジャック・ドゥミ監督作
年に１度の祭りで賑わう海辺の街・ロシュフォールで、子供たちにバレエを教えている双子の姉妹、ソランジュとデルフィーヌは、運命の恋人に出会うことを夢見ていた。
全てのセリフが歌なのかと思っていたけど、そうではなかったので、『シェルブールの雨傘』よりは見やすかったかも。
カトリーヌ・ドヌーヴとドヌーヴの実の姉であるフランソワーズ・ドルレアックを始め、ジーン・ケリー、ジョージ・チャキリス、ジャック・ペラン、ダニエル・ダリュー、ミシェル・ピコリといった仏米の超豪華な俳優陣が集結。
『雨に唄えば』での軽快でしなやかなダンスがものすごく印象に残っている偉大なる大スター・ジーン・ケリーは、本作でも素晴らしい身のこなしを見せるだけにとどまらず、流暢なフランス語までも披露していて、衰えを知らぬ多才っぷりに魅了された。
デイミアン・チャゼルの『ラ・ラ・ランド』に影響を与えた所以が随所で感じられ、色彩豊かな世界観や、オープニングの橋の上でのダンスシーンはその最たるもの。
ジャック・ドゥミと長年コンビを組んだミシェル・ルグランによる音楽が非常に美しく、どのミュージカルシーンも見応えがあった。
様々な登場人物の恋愛模様が1つの場所を中心に絡み合っていく様子が描かれていて、どの登場人物も、本当は身近なところに運命の人がいるのに、どこか遠くへ思いを馳せているのが切ない。
