くますけ

ぼくらの七日間戦争のくますけのレビュー・感想・評価

ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)
5.0
子供の頃、本当に、テープが擦りきれるくらいよく観てて、大好きだった。
今日、大人になって初めて映画館で観た。
震えた…!

すべてのシーンが記憶に残っていて、台詞もみんなちゃんと覚えてて。
音楽があの頃の気持ちまで呼び覚ましてくれた。
解放区は私の憧れだった。

少年たちが暗闇のなか解放区にたどり着いた時、身体中がビリビリ震えて、
「ただいま!解放区だ!…ぼくたちの解放区だ!」ってなった(笑)
まさかただいま!ってなるとは思わなかったけど、まだ冒頭なのにもう涙が溢れて止まらなかった。

でも大人になって観たら、大人たちのぼやきも分かるようになってた。
接待ゴルフの父親も、家事育児で時間を失った母親も。

子供の頃にピンときてなかったラストの大人たちの顔も今ならよくわかる気がする。
あれは子供たちの成長を目の当たりにした顔で、きっと自分が子供だったことも思い出していたに違いない。

大人なんてやっつけてやると鼻息荒く夢中になっていたあの頃から、
随分と遠いところにいるんだなぁ。
私、自分は子供だったことを忘れることなんてないと思ってたけど、やっぱり忘れてたんだな。
それが大人になるってことなのか。
なんかそんなのがちょっと切なかった。

あとはもう宮沢りえの初々しさと美しさ!
いやもう発光してんじゃないかと思ったよ。
よく見ればみんなぷりぷりの子供のふっくらした顔だったんだね(笑)
あの頃はお兄さんお姉さんに見えたのになー。
あれ?今これ私、下手すれば親世代より…いやいやいや!!…いやいやいやいや!!!
くますけ

くますけ