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暗殺のオペラのdesperadoiのレビュー・感想・評価

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)
4.0
現在と過去を行き来する物語で、そこには数十年のスパンがあるにもかかわらず、役者は変わらない。それどころかメイクで年月の経過を表現しようとすらしてないように思える。その結果、現実と幻の区別が曖昧になり、ボルヘスの原作らしい迷宮に入り込んだような感覚を味わうことができる。こうしたベルトルッチの演出も然る事ながら、やはり特筆すべきはストラーロの卓越した撮影だ。色彩・構図・カメラワークの全てが完璧。絵画のような美しさとはよく言うが、この作品ほどその言葉が当てはまるものは中々ないはず。
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