ヤマナカ

暗殺のオペラのヤマナカのレビュー・感想・評価

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)
4.5
オランダ絵画の巨匠たちを彷彿とさせるような照明の配置によって、スイカや馬や主人公の顔が照らし出されるときの画面の充実したようすは本当にこの映画作家の特権的なふるまいだなとつくづく思う。

植物が画面に纏わりつくようにして、執拗に画面の中に映りこむのが印象的で、とりわけ水平移動を中心とする画面において、垂直な樹木がたびたび列をなして現れるため、「地」としては異様な存在感を発揮することになる。屋敷の中庭で花房を際立たせているキョウチクトウは中上にとって夏芙蓉がそうであったような意味で、極めてベルトルッチ的な花だと言えるのかもしれない。

アリダ・ヴァリが蚊取り線香をつけるシーン、、、キンチョーの夏、イタリアの夏、、、
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