エリオット

暗殺者のメロディのエリオットのレビュー・感想・評価

暗殺者のメロディ(1972年製作の映画)
3.8
死刑台のメロディを見たついでにメロディつながりで本作を鑑賞

原題は物語そのままの「トロツキーの暗殺」
スターリンによってソ連から追放されメキシコに逃亡したトロツキー(リチャード・バートン)がその地で暗殺されるまでの最後の7日間の話
アラン・ドロン演じる暗殺者フランク・ジャクソンは、終始丸いサングラスをかけ、貿易商と言いながらトロツキーの仕事を手伝っているギダ(ロミー・シュナイダー)と怠惰な生活を送っており、暗殺に身を投じるほど確固たる政治的信条があるのかよく分からないが、周りの状況に流されるままどんどん自己陶酔と狂気と恐怖に支配され、抜き差しならない方向に進んでいく…

ジョセフ・ロージーってバリバリ左翼だったらしいが、その人がトロツキー暗殺事件を描くにあたっては色々複雑な心情だったとも考えられるし、本作は物語を楽しむというよりは、俳優陣の個性的な演技や壁画や闘牛場やボート乗り場といった印象的なロケーションを楽しむ作品か
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