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ボヴァリー夫人のleylaのレビュー・感想・評価

ボヴァリー夫人(1991年製作の映画)
3.7
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

新年からやや苦手な文芸作品を。シャブロル監督×ユペールという組み合わせに惹かれて。

何作も映画化されている有名な原作。未読ですが、過度な誇張などもなく、忠実に、かなり要約して描いている。そのせいか作品自体の印象は薄めに感じました。

田舎の医者と結婚したエマ・ボヴァリーは、退屈な生活に嫌気がさし、不倫し、ドレスなどを買うために大金を借金し、その果てに…
という昼メロみたいな作品だけれど、衣装などが優雅で文芸作品らしい。

エマ・ボヴァリー役のユペールの静かな演技を堪能する作品でした。夫への冷淡な表情、涙でうるんだ瞳、死ぬ間際の演技など、ユペ様ファンとしては満足。

いい人の旦那は裏切られて気の毒で、不倫相手は魅力のないイヤな奴という対比がエマの未熟さを表し、奥深い。多くの女性の欲望はエマとそう大しては変わらない、エマは理性なくまっすぐ生きただけな気がします。女性というサガを見つめた作品でした。
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