らんらん

激流のらんらんのレビュー・感想・評価

激流(1952年製作の映画)
3.5
ダム建設事業により行楽地として家族連れやアベックで賑わう湖、その下にはかつて人が住んでいた家屋があり、様々な思いにより今のダムがあることを今の人は知らない、そんな過去に想いを寄せる物語

って書くと深そうだけどリアリティの追求よりも映画的な面白さ、ドラマ性を追求したって感じの内容
もう少し深く問題を描けばより良い作品になりそうだかあくまでエンタメ的
調べてみると岩手は花巻の田瀬ダムがモデルとなっているお話らしい

簡単なあらすじはダム建築のため近隣の村人に立ち退きをお願いするが、頑として譲らない人々もいる
さらには内部にも工期が遅れたほうが得って輩もいて、そのために過激な行動に出ようとするのがクライマックスにつながる

三船敏郎と若山セツ子が見たくて見てみた作品
主演の三船敏郎は東京から現場にやって来た技師役、大学出で「僕」って言っていたり争いが嫌いだったりとあまりドカタらしくはない
けれど正義感は強く頼りになり、争いが嫌いなのも相手を傷つけたくないからでその立派な体格もあって実はなかなかお強い
そんなもんだからヒロイン久慈あさみ含めて女性にはなかなかモテる役です

若山セツ子は現場のドカタに孕まされヤリ逃げされ、家族にも非難されたことで絶望し、川に身投げをして流されているところを三船敏郎に助けられ、その後現場の給仕として働くって感じ
やっぱりかわいい!出てくる女性たちの中でも一際その美貌が目立つと思う

なんだかんだ最後はヒロイン久慈あさみといい感じになりそうって終わりです
東京に恋人がいたんだけど、仕事柄離れることも多くすれちがいに彼女が耐えられなくなったみたいな
すぐ次の現場が九州とか言ってるし、そりゃそうそうなるのも無理ないかなー、完全なお嬢さんタイプだし合わないかと
その点久慈あさみは男勝りで勝気な性格、なるべくしてなったって感じでお似合いかも

それなりに収穫はあったけど、面白いかというとあまりかなー
ドカタが出てくる映画なら三船敏郎もいかにもドカタって感じの方がイメージ、それこそ「どぶろくの辰」みたいな
そういえばなんとなく内容似てるところもあるかも、エンタメしてるところなんか
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