ちろる

淑女は何を忘れたかのちろるのレビュー・感想・評価

淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)
3.8
後の作品「お茶漬けの味」の雰囲気を予感させる、夫婦の倦怠期を描いた作品。

「奥様には花を持たせなきゃいけない。
尻に敷いてると思わせなきゃいけない、逆手なんだよ。」
この時代に革新的な考え方する旦那さんがいた事が驚き。
最近テレビで出る恐妻家のタレントのセリフそのままじゃないか笑

大阪の姪っ子が倦怠期気味の夫婦の愛の起爆剤みたいになって二人っきりでなんかイチャイチャ風味になるまで、
小津安二郎の作品に夜の営みを予感させるようなものはあまりなかったけど、夜を告げる時計の音とそっと消えていく家の灯りにドキッとするラストシーンが粋で好き。
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